自宅マンションが、旭化成建材の物件だったとき。今、どうする?今後どうなる?

2015年冬、
「おまえん家、旭化成建材だってよ」という通知が、
マンションの販売元および管理組合から届きました。

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ニュースなんてほとんど見ない若者でも知っているほど、
話題をさらった「旭化成建材の杭打ちデータ偽装事件」

傾いた横浜のマンション「パークシティLaLa横浜」だけではなく、
全国の公共施設や集合住宅(マンション)で
360件ものデータ流用・偽装が発覚。

さらには、旭化成建材だけではなく、
その他の業者でもあまたのデータ流用・偽装が相次いで発覚。

建築関係者からいわせると、
「どのマンションでも、ある程度の偽装は行われている」という、身も蓋もない”業界の常識”が露見するなど、
事件は収束のめどが立たない状況に陥っている。

旭化成建材の杭データ偽装わかりやすくまとめ
(写真はあえて明るくパロディにしています。不適切かと思いますが、被害者としてはこうでもしないとやってられないので)
 
 
我が家に”悪魔の通知”が届いたのは、12月上旬。

その内容を簡単にまとめると、
『お宅のマンションには旭化成建材が関わっており、
杭データ1本分の流用と、6本分のデータ紛失が発覚しました』
『しかし、ボウリングデータや他の調査結果によって安全性は確認されています』
『説明会を行いますので、参加してください』
というものでした。

この通知をよこしたのは、旭化成建材ではなく、
マンションの販売元である大手ディベロッパー。

寒空の下、自宅のポスト前で愕然としました。

人間、けっこうなショックに襲われると、意外に取り乱したりしません。

あとからじわじわくるヤツですね、こういうのは。

杭データ流用偽装のマンションの安全性を確認するには
 
 
正直、関東地方に旭化成建材の物件が集中していたので、
完全に油断していました。

不幸中の幸いか、
父親が建築関係者なので、即座に相談。
「どこもそんなもんやぞ」とこれまた残酷な一言の後、
素人の娘にもわかるように色々と説明してくれました。

杭データ偽装のマンション被害者どうすれば安全性

旭化成建材が杭データを偽装した「横浜のマンション」が、傾いた理由とは?

杭データを偽装した理由について、
その工期の短さが担当者の焦りにつながったとの見解が出ています。

しかし、本当にそうでしょうか?

本来、あらかじめ計算されて作られた長さの杭が地中に埋まれば、杭は固い地盤に届きます。
いくら工期が短くても、杭が飛び出たままでは次の作業に移れません。

例えば、データを記録する電流計機器のスイッチを入れ忘れた場合、
その杭のデータはとれませんが、
杭自体は埋まりきっているのですから、マンションが傾くことはありません。

「データを記録しない」「データを流用・偽装する」ということだけでは、
とうてい、マンションが傾くということにイコールにならないのです。

データ流用=欠陥住宅、という図式にはなりません。

つまり、傾いたマンションには、
そもそも杭の長さが足りないという欠陥があった
のです。
 
 
ちなみに、マンションは、杭の本数が設計と違っていても建ってしまいます。

建築許可をとった設計図と、実際に建築された杭の本数が違う。
これはごく稀なことですが、決してないとは言い切れない事例だそうです。

マンションは大型になればなるほど、
設計図と異なる建築をしても建物は立ってしまいます。

旭化成建材のデータ流用・偽装では、
「杭が固い地盤まで届いていないこと」が問題視されていますが、
傾いていないマンションであっても、
「本当に設計された数だけ、杭が埋まっているの?」というところから疑問は始まります。

この件に関しては、
施工主に「杭を発注・納品した証明書」の開示をまずは要求するという感じで進みます。
(保管期限が切れている、といわれるかもしれませんが・・・)
 
 

マンションの安全性は、過去の施工記録からは確認できない。

今回の事件を受けて、
国土交通省は、旭化成建材が関わったマンションのディベロッパーに対して調査を求めています。

その「安全性確認」の基準は、
*建物の状況確認
 対象建築物の現地確認を行い、傾斜やひび割れなどの不具合がないかチェックする
という基本的な目視・測定に加え、
データ流用などのあった杭の支持層到達状況について、
次のいずれかを同時に行うというものです。
 
 
【1】設計段階の地盤調査で、支持層がおおむね平たんであったことを確認し、そのうえでデータ流用などのない杭の施工記録から、データ流用のあった杭位置における支持層の深さを確認。
(簡単にいうと、データ流用されていない杭の記録から、流用された杭の状況を予測せよということ)
 
 
【2】データ流用などのあった杭に対して、施工段階に行った地盤調査や電流計以外の施工記録があるかどうかを確認。
(簡単にいうと、電流計データが流用されていても、ボーリング調査や他の記録があった場合、そのデータが不自然でなければいいということ)
 
 
【3】データ流用などのあった杭の施工段階に、発注者などが立ち合い、適切に施工されたことをチェックした記録があることを確認。
(施工主が、ルール通りにちゃんとチェックしていたかの記録を出せ、ということ)
 
 
横浜のマンションでは、
旭化成建材が、杭データだけではなくボーリング調査も偽装していたことが発覚しているので、
この国土交通省の安全指標は明らかにおかしいのですが、
とにもかくにも「過去の施工記録を見て、安全かどうかを確認すればOK」として、
事態を早く収束させたいというのがうかがえます。

杭データ偽装見抜く方法マンション購入

データなんていくらでも偽装できる。
それが明るみになった今、施工記録を見ても何の安心感も得られません。

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杭データ流用が発覚したマンションは、今後どうなる?被害者として、できることとは

旭化成建材が関わった公共施設やマンションだけでも、日本全国に360件以上。

築年数はそれぞれ異なりますが、すでに建物に傾きが生じていて、
その原因が施工段階のミスであれば「買戻し請求」が可能かと思われます。

これは、簡単にいうと、
「買ったときの値段でマンションを売却できる」という救済制度です。

もちろん、慰謝料や引越し代など、
個々の状況に応じてもろもろのお金も請求できるようになります。

お金だけの面で見れば、
買戻し請求が最もソンしない選択だと思われます。
(良い引越し先が見つかるか、子供を転向させずに済むか、
次の家を買うとしたらローンが再び組めるのか、など諸事ありますが)
 
 
しかし、現時点で傾きや異常が生じていなければ、
買戻し請求ほどの損害賠償は不可能です。
 
 
大きく気になるのは、
『現在と今後の安全性』と『売却時の資産価値および風評被害』で、

まず安全性に関しては、
共有部分および各住戸内の傾斜測定を販売元に追加で行ってもらうこと、
第三者機関に施工記録の確認を依頼すること(現段階では販売元のチェックで終わってしまう)
があげられます。

そして『売却時の資産価値および風評被害』に関しては、
けっこうハードルが高いのですが、

もしも、旭化成建材が杭データを偽装したマンションを「今すぐ売却する」となった場合、
重要事項説明書にその旨を記載する必要があります。

そんなことを事前に知らされれば、
あえてそのマンションを買いたいという人は激減するし、
資産価値は暴落します。

いくら書類では安全だといわれても、現実的に風評被害は免れません。

そこは販売元もある程度理解しているので、
個別に慰謝料の請求を起こすことになります。

しかし、今すぐ売却しなかった場合、
今後、販売元が調査結果を役所に提出し、それが国土交通省に認められ、
「このマンションは安全です」というお墨付きをもらえれば、
売却時に、旭化成建材物件であることを書かなくても良くなります。

「え、そんなのあかんやん」と感じなくもないですが、
法律上は伝えなくて良いということになるのです。

そのため、現段階で売却の必要性がなければ、
慰謝料をもらうことは難しく、泣き寝入りになる可能性が高いです。

「これだけ心配させられて、
今後も100%安心することはできないのに」と、
まったくスッキリしませんが、
こういう事件の風評被害は、国から安全だとカタチだけでもお墨付きが出れば、
10年経つとみんな忘れてしまうものなので、
「傷ついたから慰謝料くれ」というのは悲しいかな難しそうです。
 
 
とはいっても、いつになったら
国土交通省からお墨付きがもらえるのか?は
依然として未定のまま。

役所も国土交通省も初めてのことで、
しかも物件数が大量なので、1年はかかるでしょうか・・・?

また何か自体が進展したら、お伝えしたいと思います。
 
 
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